前田歯科クリニック 医院長ブログ

試してガッテン

お久しぶりです前田です。皆さんお元気ですか?私は寒いのが苦手なんですが、何とか元気にやっています。
今回は前にNHKで放送された試してガッテンの内容について患者さんから質問される事が多いので、少しお話しさせもらいます。内容は知らないうちに痛みもなく進む大人の虫歯という事でしたが、歯科医師としてはごく当たり前のことなんですが、意外と僕がずっとみている患者さんからも質問があったりと 自分の中では番組内容はずっと説明していてわかってくれているとばかり思っていたのですが、十分伝わっていなくて、改めてもっと患者さんにわかりやすい説明をしなければと痛感しました。大人の虫歯で慢性的に進んでいるものは通常あまり痛みを感じません、なので自分では気づかないことが多く、何か症状が出たときは神経をとったりまたは歯を抜いたりしなければならなくなることあるのです。定期的に見る事が大事なんですが、その慢性的な小さい虫歯をすべて治療しなければならないかというと、僕はそうは思はないんです。定期的に見れるという事が前提であれば、例えば歯と歯茎の境目にある小さな虫歯は僕は削らない事が多いです。それはその虫歯を治療するとすればその部分を削って白いプラスチックの樹脂を詰め硬化させて研磨をして終了となります。最初のうちはいいのですが、長年の口腔内の環境によりそのプラスチックの表面が摩耗をおこしプラークが溜まりやすくなりその結果歯茎にダメージがきて歯周病が悪化したりする原因となるからです。その方がその歯にとって良くない状態になるので、その小さな虫歯に関しては定期検査をしていき、大きくなる傾向であれば治療として介入していくスタンスでいいと考えるのです。大事なことは自分の歯を極力削らずに健康な状態を保つことと自分の口腔内の状態を把握している医師のもとで定期的に検査をしていく事です。

保険のきかない治療ってどう違うの?

こんにちは、2015年もはじまりもう1か月たちました。ほんとに時間がたつのが早いなあと思います。皆さんは寒い中風邪などひかれていないでしょうか?本年度もよろしくお願いします。
 さて今回のお題は保険のきかない治療ときく治療はどう違うのか?という事ですが、結論からいうと使える材料の差という事になります。
例えば前歯の治療をしていく時、虫歯がなって治療をしていくとして虫歯の部分をとる、または根っこの治療をするというところは同じです。保険の治療だから、自費の治療だからと区別することや、技術的な差はありません。最終的に歯を修復するときにセラミックを使うのかプラスチックを使うのかの差になります。大きく保険の治療だから悪くなるのが自費に比べて早いわけではありません。ただプラスチックとセラミックと比べると見た目の美しさや口の中で長年いれていた時の劣化具合はかなり差がでるのは事実としてあります。僕は保険の治療で満足いけばそれでいいと考えています。患者さんの中には自費の治療などはいっさいしなくていいという人もいますし、保険治療した後に自費の治療に切り替えてもっと早く自費の治療を勧めてほしかったという人もいます。僕自身が例えば病院にかかりいきなり高額な治療を提案されたときに、いきなりはいお願いしますとはならないなと思いす。やはりある程度治療を受けてみてこの先生は信頼できるなと感じてその上で相談するのが望ましいと思います。ただ色々な選択を知る事は大事な事だと思うので、皆さんもするしないにかかわらず、主治医の先生に聞いてみてください。

今年も無事終了

皆さん年の瀬はいかがお過ごしでしょうか?
僕は今日で2014年の最後の診療となったのですが、最後の日という事もあり多くの患者さんが来院されました。なんとかどなたもお正月に痛みや不具合がないようにしたのですが、万が一お正月期間に緊急の痛みが出た場合は三田歯科医師会で休日診療がありますので、歯科医師会のホームページから連絡してください。
 さて今年も何とか無事終了したのですが、今年1年を振り返りどういった事がだめだったかを反省しています。今年の診療の傾向としては歯周病の治療を色々な角度でアプローチしていこうとしていたのですが、やはりそこで強く思う事はいかに最新の材料を使うとか、新しい方法でオペをするというよりやはり基本に忠実にやっていく事が1番かなという事です。いかにブラッシングを丁寧にしてもらうか、またはやり方を理解してもらうか。しっかりまずは歯茎から上の汚れをとり、引き締まったところでなるべく歯に侵襲をかけず歯周ポケット内の歯の部分をツルツルにするか、汚れを取るとき歯がしみる方はなるべくパワーを落とす、手指器具でゆっくりとる等を忠実に実行された方がやはりいい方向に向かっていきました。そんな事も含め来年は原点に戻り、より1つ1つの動作を基本に忠実にしていきたいと思います。痛くない麻酔をより正確に、精密な歯の削除、しっかりとした型取り、きれいな被せ物を入れる、その人にあったかみ合わせ、等々1つ1つをより慎重に丁寧にを心掛けたいと思います。皆さんも来年の目標、抱負を作ってみてはどうでしょう。それではまた来年もよろしくお願いします。

いい歯の日

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こんにちは前田です。早いものでもう今年最後の月になりましたね。
さて11月23日は毎年恒例のいい歯の日という三田市歯科医会による行事を行ってきました。
いったいここで何をしているのかというと、お子さんへのフッ素塗布や、歯科の相談や、その他虫歯菌の測定、咬む力や口臭のチェックなどをい1日かけて行っています。
このいい歯の日の準備が意外と大変で、基本三田歯科医師会に登録している歯科医師だけで行っています。この日のために第一回の歯医者たちの集まりはなんと春ごろからしているのです。イベントの広告を雑誌にだしたり、フッ素の当選をはがきに書いて送ったり、みんな先生達が手分けししているのです。最初に参加した時はそんな事までするの?と正直びっくりしましたが、今となっては慣れました。
ただ普段患者さん以外の方と触れ合うケースはほとんどないので、他の先生達と連携して行っていくのは地域医療の貢献という意味ではとても大きいことだと思います。
来年もまた行いますので、まだいった事がないという人はぜひとも参加してください。

開業4周年

11月1日でこの病院を開いて丸4年になります。月並みな言い方ですが長いようでもあり、短いようでもある日々でした。多くの患者さんまたスタッフに支えられ、何とか大きな問題もなくやってこれたかなと本当に思います。開業当初に思い描いていた理想にはまだ遠いですが、概ね自分の考える治療を実践できたかなと思います。
 前にも書きましたが開業して1番よかった事はやはり同じ患者さんに対してずっと自分が治療ができる事につきます。勤務をしている時は同じ場所でずっと治療をするという事があまりないので、ずっと自分が見れる事に対して安心感があります。またそういう経験の元での新たな発見もあり、治療の幅も広がったように思います。ただずっと見させてもらっているのに、悪くなればどう考えても僕のせいなのでそこは慢心をしないようちゃんと責任をもてるようにこれからも、知識、技術、人間性ももっと成長できるように頑張りたいと思います。
前田歯科クリニック10周年、20周年を迎えれるように頑張りたいと思いますので、これからもまたよろしくお願いいたします。

歯周病

こんにちは前田です。みなさんお元気ですか?
さて今回はまた歯周病についてお話しようかと思います。
ホームページの説明にもありますが、歯周病という物は口の健康を保つためには必ず対処しなければならない疾病なのですが。治療を行っていく上でとても障害になる事があります。例えば虫歯の治療を行うとき、通常は虫歯になっている所を削って除去して、型をとったり、白いプラスチックを埋めていくのですが、健康な歯茎の所と比べて歯茎の腫れているところを同じ作業をした場合非常に出血が多くなるのです、もちろん止血をしながら作業していくのですが、まったく出血がない時より作業の精度がどうしても落ちてしまうのです。そういう理由で歯茎も腫れているのに虫歯の治療としても精度が落ちてしまうとやはりそこの部分の環境としては決していいものではなくなります。なので何をするにしてもまず歯茎の腫れをひかせて治療していくのがリスクを減らすことにつながるのですが、痛みがあるのにまず歯茎の腫れをひかせてというものも現実問題難しいので平行してやっていく事がほとんどですが。
またそういう歯周病の治療としてはまだ若いころは、手術というものに重点をおいていかにオペをうまくするかという事に頭をさいていましたが、この頃はいかに外科処置をせずに治していくかを考えるようになりました。やはりブラッシングであったり、細かい汚れを根気強くとっていく事で自然な治りをする事が1番いいと思うようになりました。ただその分治療に来てもらう事が多くなるので、この辺バランスが難しいと感じます。皆さん口の中をきれいにすることが妙に多いなあと感じる事があるかもしてませんが、皆さんの先生も長期的にみて治したい歯茎の所があるかもしれないので、そう思うときは1度聞いてみてください。

仮歯

暑さも少し和らぎ朝、晩は過ごしやすくなってきましたね。皆さんは温度変化で体調崩さなようにしてくださいね。

こんにちわ前田です。今回は仮歯についてお話しようかと思います。この仮歯というものは実は歯科治療において大変重要なウエイトを占める治療なのを皆さんご存知でしょうか?特に口腔内の全体的な治療になるときは、治療のほとんどが根っこの治療と仮歯の修正という事がよくあります。仮歯という物は盛たしたり、削ったりすることができるのでその場でどんな形の歯をプラスチック製ですが作る事が可能なのです。その特性を生かして例えば前歯に差し歯を被せる時にその患者さんがどういった形を求めているのか、歯茎との調和はとれているのか、その仮歯を使って実際にご飯を食べてみてキチンと食事ができるのか等をシュミレーションをします。それで大丈夫であれば、その情報を使い本歯を作る事によって差し歯を入れた後なんかしっくりこないというようなトラブルを極力減らす事が出来るのです。

かみ合わせなども本当に個人差があるので、一律にこの噛み方で大丈夫という事は難しいので仮歯でシュミレーションすることによりこの人は噛みこみが強いのでもう少し削ろうかやもう少し強く当てていったほうがいいかなとかを探りその上で本歯を作る事によって口の中でスムーズに機能する歯を作る事が可能になります。皆さんも仮歯を作っている時は先生にそれを使ってどうっだったかを詳しくいってみてください。そうする事で噛みやすいきれいな本歯がきっとできると思います。それではまた。

ミニマムインターベーション

皆さんは上記の言葉をご存知でしょうか?これは僕らが学生の頃から使われている言葉なのですが、意味は最少の侵襲で治療していきましょうという事です。ただ単純に歯を削るのを少なくしましょうという事でもないんですが、わかりやすいのでそれを例に挙げると。歯に虫歯が出来て治療することになった時、一般に保険で扱われているのが白いプラスチックで埋めるまたは銀歯をはめるというパターンが多いのですが、虫歯は均一には出来ないので除去した後はまさに歯が虫食い状態になります。虫食い状態の部分だけ銀歯をはめることはできないので、そこから形を整えなければなりません。整った形にして型をとり模型に一旦してから銀歯を作り再度その整った穴に銀歯をつけるのです。白いプラスチックの場合は最初とても柔らかく時間がたったり、光を当てると固くなる特性があるのですが、最初の状態はとても柔らかいのでこの虫食い状態の所の隙間まで詰めることができその後硬化させます。従って銀歯は虫食い状態から形を整える過程での歯の削除分侵襲が多いといえます。逆にプラスチックは侵襲も少ないし見た目もいいしいう事がないのです。しかしそのままいけばこのプラスチックがミニマムインターべ―ションと言えますが、かみあわせの問題であったり、削除を少なくしようとするあまり虫歯が少し残っていたりするとかえってもっと大きな問題を生じさせたりするのです。結局ケースバイケースという事になるのですが、自分は常に治療の時点で何が1番最良なのかという事を考え続け、見る目を養っていくことが1番重要なのかなと思います。みなさんも治療のデメリット、メリットを主治医に聞いてみてください。

絶対は難しい?

お久しぶりです。前田です、最近寝苦しい夜が続きますが皆さん体調はいかがでしょうか?

さて今回のテーマは絶対は難しいですが、例えば私たち歯科医師が大学等で学ぶのはこういう症状でこういう状態の時はこの治療します。そしてその治療について勉強し、実技で練習していくのですが、歯科医師歴が長くなるにつれてその状態に遭遇した場合でもそこには年齢、性別、体格、歯並び、顎の形、筋肉のつき方、癖などその状態としても実にいろんなケースがありその全てのケースにおいてこの治療が絶対正しいというのは少し無理があるかなと思います。

治療においては原則はあるため、それを軸にその人その人過去に似たような人がいればあの人の時はこの治療や薬が有効だったとか、このやり方がよかったなとか比べながら行えるのです。こういった所はやはり経験が有効に生きてきます。

昔新しい器具の説明会にいった時、親子で歯科医の方がいてお父さんの方の先生はこの新しいのはいいよといい、息子さんの方はイマイチだと言っているのがおもしろいなあと思ったのを思い出されるのですが、普通年配の先生の方がこだわりが強くて長年使っている道具で十分だといい、新しい製品を毛嫌いしそうなイメージがあったのにその時は逆だったからです。今思うとそ

との道具はそれだけである治療の全てがまかなえるという触れ込みだったんですが、そこに少し無理があり若い先生はその説明通りにやっているのにうまくいかない、かたやベテランの先生は全てをそれでやるのではなくその治療のある部分をそれを使う、ただそのある部分をやることに関しては非常に使える道具だったんではないかと今は思うんです。ただそういった事は経験から生まれるとしかいいようがありません。自分も今なにをする事がベストなのかを常に考え続けなければならないと肝に銘じる毎日です。ではまた次のブログで。

抜歯の判断

お久しぶりです前田です。

今回は以前にも書いたかもしれませんが、抜歯というものの判断について話したいと思います。というのも新しく新規に来られた患者さんが前の歯医者で歯を抜かれたんだけど、それはよかったの?というセカンドオピニオンだけ求めていらっしゃった方いました。なぜ歯を抜く事になったのか理解していないのに抜歯に至ってしまったという事なんですが、実際にみていないので断定はできないのですが結果として抜く必要があったと思われる状態だったので判断は間違っていなかったのではないかとお伝えしました。

説明が十分ではなかったといえばそれまでなのですが、抜歯の基準・必要性というものはこういう状態になれば抜歯という基準は一般的にはあるのですが、かなり個人個人そしてその個人のなかでもケースバイケースのことが多いのでかなり難しい判断になる事は多いのです。

抜歯をするといってもその後をどうするのか?というのが抜歯をすること以上に大切な要素です.ブリッジにするのか入れ歯にするのかインプラントにするのかこれのどれかを選択するにしても判断はかわります。奥歯で客観的にみて抜歯が必要かなと思っても、その状態で10年もっていて症状がなければ様子を見ようということになりますし、大切なことは5年後10年後いかにその人にとってバランスがいい状態にもっていけるか、その状態にもっていくために抜歯が必要であればしなければならないという事です。歯周病が悪化もしくは虫歯が悪化していてそのために常時炎症をおこしている場合は前後の歯がある場合はその歯があるために寿命が短くなるケースが多いので問題のある歯を抜歯して完全に炎症がなくなった時点でブリッジをするまたは部分入れ歯をするインプラントをするといった選択をする方が5年後10年後は口の中の状態は良好になるでしょう。そういった考えで行うので、抜歯の判断は個人個人または個人の中でもケースバイケースなのです。

いずれにしてもこれは抜歯に限らずその行為をする事のメリットデメリットを説明して理解をするという事が大切だと考えます。皆さんもなにか解らないときは主治医の先生によ説明してもらいましょう。